ハーブスイーツを学んでいると、
「この先、どんなふうに活かしていこうかな」
と考えることがあります。
家庭で楽しみたい。
もっと上手に作れるようになりたい。
誰かに教えてみたい。
小さく販売してみたい。
地域の活動に取り入れたい。
文章や写真で伝えてみたい。
学び始めたときには考えていなかったことが、少しずつ見えてくることもあります。
でも、
「自分らしい活動って、どうやって見つければいいの?」
と思うこともあるでしょう。
最初から答えを持っている人ばかりではありません。
むしろ、
学ぶ。
作る。
試す。
人と関わる。
振り返る。
その繰り返しの中で、
「私はこれが好きなんだな」
「こういう届け方なら無理なく続けられそう」
と少しずつ分かってくることがあります。
今回は、ハーブスイーツを学びながら、自分らしい活動へ育てていくための考え方をやさしく整理してみたいと思います。
〜最初から「自分らしさ」を決めなくても大丈夫です〜
自分らしい活動。
そう聞くと、
何か特別な個性を作らなければ。
ほかの人と違うことをしなければ。
と思うことがあります。
でも、最初から決める必要はありません。
カモミールが好き。
焼き菓子が好き。
人と話すのが好き。
季節の素材を使うのが好き。
小さな教室が心地よい。
そんな一つひとつの好みが、あとから活動の形になっていきます。
〜まずは、好きなことをよく見る〜
学ぶときには、
「何を知らないか」
に目が向きやすくなります。
でも、自分らしい活動を考えるなら、
「何が好きなのか」
を見ることも大切です。
ハーブそのものが好き。
お菓子作りが好き。
組み合わせを考えることが好き。
教えることが好き。
写真を撮ることが好き。
文章を書くことが好き。
何をしているときに、自分が自然に動けるのか。
そこにヒントがあります。
〜「得意」と「好き」は同じとは限りません〜
上手にできることと、好きなことは少し違います。
お菓子をきれいに作るのは得意。
でも本当は、人と一緒に作る時間が好き。
説明するのは上手ではない。
でも、誰かの「できた」がうれしい。
そんなこともあります。
自分らしい活動を考えるときには、
何が得意か。
だけでなく、
何をしていると心地よいか。
も見てみます。
〜学びは「できること」を増やすだけではありません〜
ハーブの知識を増やす。
製菓技術を身につける。
新しいレシピを覚える。
もちろん、それも学びです。
でも、
自分は何が好きか。
どこまでなら無理なくできるか。
誰と関わるのが心地よいか。
何を大切にしたいか。
こうしたことを知るのも、学びのひとつです。
〜まず基本を知ると、選べるようになります〜
自分らしくしたいからといって、いきなり自由に作る必要はありません。
まず基本を知る。
ハーブの特徴。
香りの強さ。
使い方。
お菓子の基礎。
材料の役割。
そうした土台があると、
「ここは変えても大丈夫」
「ここは守ったほうがいい」
と判断しやすくなります。
自由は、基礎を知ることで広がることがあります。
〜レシピ通りに作る時期も大切です〜
最初から自分流にしなくても構いません。
まずはレシピ通り。
一度作る。
二度作る。
香りを見る。
食感を見る。
焼き上がりを見る。
その中で、
「私はもう少し香りが弱いほうが好き」
「この果物を合わせてみたい」
という気持ちが出てきます。
それが、自分らしさの小さな芽になります。
〜同じものを繰り返すと、自分の好みが見えてきます〜
毎回違うお菓子を作るのも楽しいものです。
でも、同じものを繰り返すことにも意味があります。
ローズマリーのスコーン。
一回目。
二回目。
三回目。
少しずつ香りの量を変える。
焼き方を変える。
果物を合わせる。
すると、
「私はこのくらいが好き」
という基準が見えてきます。
〜自分の基準が、活動の土台になります〜
誰かの正解ではなく、
自分はどうしたいか。
その基準が少しずつできてきます。
香りは強くしすぎない。
季節感を大切にしたい。
身近な材料を使いたい。
初心者にも作りやすくしたい。
焼き菓子を中心にしたい。
こうした小さな基準が積み重なると、
「この人らしい」
という活動になっていきます。
〜人と比べるより、自分の変化を見る〜
学び始めると、詳しい人がたくさん見えます。
たくさん作っている人。
きれいな教室をしている人。
多くの生徒がいる人。
商品を販売している人。
比べると、
「私はまだまだ」
と思うことがあります。
でも、自分らしい活動を作るなら、
昨日の自分。
一年前の自分。
最初にハーブを使ったころの自分。
そこからの変化を見るほうが大切です。
〜すべてをできるようになる必要はありません〜
ハーブスイーツの活動には、いろいろなことがあります。
製菓。
ハーブ。
教室。
販売。
写真。
文章。
集客。
経理。
デザイン。
全部得意になる必要はありません。
自分が必要なところを学ぶ。
苦手なところは小さくする。
誰かに頼る。
そんな方法もあります。
〜苦手なことを知るのも大切です〜
人前で話すのは少し疲れる。
大量に作るのは苦手。
毎日SNSを更新するのは続かない。
細かな包装作業はあまり好きではない。
それも、大切な情報です。
苦手なことを無理に中心にしなくてよいのです。
自分らしい活動は、得意なことだけでなく、
「何をしないか」
を知ることでも整っていきます。
〜小さく試すと、自分に合う形が分かります〜
教室に興味がある。
まず一回やってみる。
販売に興味がある。
まず少量で試してみる。
発信したい。
まず一記事書いてみる。
頭の中だけで考えているより、実際にやってみると分かることがあります。
楽しかった。
思ったより大変だった。
もっとやりたい。
これは違うかも。
どれも学びです。
〜うまくいかなかった経験も、方向を教えてくれます〜
教室をしてみた。
でも、大人数は疲れた。
それなら少人数へ。
販売してみた。
仕込みが多すぎた。
それなら商品数を減らす。
SNSを毎日続けようとした。
苦しくなった。
それなら週に一回へ。
うまくいかなかったことは、失敗だけではありません。
自分に合わない形を教えてくれることもあります。
〜「楽しかったところ」を残していく〜
活動したあと、
どこが楽しかったかを振り返ってみます。
参加者と話した時間。
レシピを考える時間。
庭からハーブを摘んだ時間。
写真を撮った時間。
お菓子が焼き上がった瞬間。
その「楽しかったところ」を少しずつ中心にしていく。
すると、自分らしい形へ近づいていきます。
〜「疲れたところ」も大切な手がかりです〜
反対に、
何が負担だったか。
も見てみます。
準備が多すぎた。
人数が多かった。
時間が長すぎた。
商品数が多すぎた。
告知が大変だった。
それなら、減らす。
自分らしい活動は、何かを足すことで作るだけではありません。
負担を減らすことでも育ちます。
〜学んだことを全部使わなくてもいい〜
たくさん学ぶと、
「せっかく学んだから、全部活かさないと」
と思うことがあります。
でも、使わない知識があっても構いません。
知ったうえで、
今の自分には必要ない。
と選べる。
それも学びの成果です。
〜知識は、活動を広げるためだけでなく守るためにもあります〜
学ぶことで、
できることが増える。
これは分かりやすい変化です。
でも、
これは無理にしなくていい。
この使い方は避けよう。
この量は多すぎる。
ここは確認が必要。
そんな判断もできるようになります。
知識は、活動を大きくするためだけでなく、丁寧に守るためにも役立ちます。
〜自分が届けたい相手を考えてみる〜
活動を少し外へ広げたいと思ったら、
「誰に届けたいのか」
を考えてみます。
ハーブ初心者。
お菓子作りが好きな人。
親子。
地域の人。
仕事にしたい人。
カフェをしている人。
相手によって、必要な学びも変わります。
〜相手が見えると、学ぶ内容も絞れます〜
初心者へ教えたいなら、
難しい専門知識より、分かりやすく伝える力。
販売したいなら、
再現性。
衛生。
表示。
原価。
教室なら、
進行。
説明。
安全。
必要な学びが見えてきます。
何でも勉強するのではなく、
「今の活動に必要なこと」
を選びやすくなります。
〜学び続けることと、増やし続けることは違います〜
学び続けるというと、
新しい資格。
新しい講座。
新しい技術。
次々増やすことのように感じる場合があります。
でも、同じことを深めるのも学びです。
一つのハーブをよく知る。
同じレシピを繰り返す。
参加者の反応を見る。
自分の言葉を磨く。
広げなくても、深くなることがあります。
〜すでに学んだことを使う時間も大切です〜
学ぶことが好きな人ほど、
次の講座。
次の本。
次の知識。
と進みたくなることがあります。
でも、一度止まって、
今持っているものを使ってみる。
それも大切です。
作る。
教える。
書く。
試す。
使うことで、知識が自分のものになっていきます。
〜自分の言葉で説明できるようになると、活動に深みが出ます〜
本に書いてあることを、そのまま覚える。
最初はそれでも構いません。
でも、経験が増えると、
「私はこう感じます」
「この組み合わせは、こういうところが好きです」
と自分の言葉で話せるようになります。
それが、活動の個性になります。
〜誰かの真似から始まっても大丈夫です〜
最初は、
この教室の雰囲気が好き。
このレシピの考え方が好き。
この伝え方が分かりやすい。
参考にすることがあります。
それ自体は悪いことではありません。
学びながら、
自分ならどうするか。
自分の暮らしには何が合うか。
少しずつ変わっていきます。
自分らしさは、無理に作るものではありません
自分らしい言葉を。
独自の世界観を。
唯一無二の活動を。
そう思うほど、苦しくなることがあります。
でも、
好きなものを選び。
合わないものを減らし。
続けられる形を残す。
その積み重ねだけでも、自然と違いは生まれます。
自分らしさは、あとから見えてくることがあります。
〜生活の中で続けられることも大切です〜
活動だけを見ていると、
もっとできる。
もう少し増やせる。
と思うことがあります。
でも、その外には暮らしがあります。
家族。
仕事。
休息。
自分の時間。
活動が大きくなって、暮らしが苦しくなってしまったら、続けにくくなります。
自分らしい活動には、自分らしい生活のペースも含まれます。
〜季節によって変わっても構いません〜
春は教室。
夏は少し休む。
秋は販売。
冬は学ぶ。
そんな形もあります。
一年中同じ活動量でなくてもよいのです。
ハーブそのものが季節とともに変わるように、活動の形も変わって構いません。
〜今は趣味、いつか仕事でもいい〜
学び始めたからといって、
すぐに仕事へ進まなくても構いません。
今は家庭で楽しむ。
数年後に教室。
あるいは、ずっと趣味。
それも選択です。
学んだものを、いつ、どのくらい外へ出すかは自分で決められます。
〜仕事にしない学びにも価値があります〜
仕事にしなければ、学んだ意味がない。
そんなことはありません。
家族に作る。
自分で楽しむ。
季節を感じる。
友人に振る舞う。
暮らしが少し豊かになる。
それだけでも、学びは十分に活かされています。
〜仕事にするなら、責任を学ぶことも必要です〜
もし活動を仕事にしていくなら、
好き。
楽しい。
だけではなく、
安全。
衛生。
原材料。
アレルギー。
価格。
必要なルール。
そうした学びも加わります。
自分らしさは、基本や責任を省くことではありません。
守るべき土台の上で、自分らしい形を作っていきます。
〜教えるなら「相手を見ること」も学びになります〜
教室では、
自分が知っていることを話すだけではありません。
相手はどこで迷うのか。
何を不安に感じるのか。
どんな言葉なら分かりやすいのか。
その人を見ることも学びです。
教えることで、自分自身の理解が深まることもあります。
〜販売なら「食べる人の目線」を学びます〜
自分がおいしいと思う。
そこから一歩進んで、
初めて食べる人はどう感じるか。
香りは強すぎないか。
説明は分かりやすいか。
量はどうか。
渡しやすいか。
相手の目線を知ることで、お菓子も活動も少しずつ整っていきます。
〜地域活動なら「一緒に作ること」を学べます〜
地域の活動では、
自分のやりたいことだけでは進まないことがあります。
子ども。
高齢の方。
地域の方。
さまざまな人がいます。
みんなで楽しめる形へ少し変える。
その経験から、また違った学びがあります。
〜発信なら「伝える言葉」を学べます〜
ブログ。
SNS。
写真。
文章。
ハーブスイーツを伝える方法はいろいろあります。
作ることは得意でも、
言葉にするのは難しい。
そんなこともあります。
少しずつ書いてみる。
伝えてみる。
続けるうちに、自分の言葉が見つかってきます。
〜学び方そのものも、自分に合わせていい〜
本を読むのが好きな人。
動画で見るほうが分かりやすい人。
実際に作ることで覚える人。
誰かに教えてもらうと理解しやすい人。
自分に合う学び方は違います。
続けやすい方法を選ぶことも、自分らしい活動を作る土台になります。
独学と講座を行き来してもいい
ずっと独学。
ずっと講座。
どちらか一つでなくても構いません。
まず自分で作る。
分からないところが出てきたら学ぶ。
また自分で試す。
必要になったら、さらに体系的に学ぶ。
行ったり来たりしながら進む方法もあります。
〜資格は、活動の目的に合わせて考える〜
資格があると、
学びの区切りになる。
知識を整理できる。
自信になる。
活動を説明しやすくなる。
そんなことがあります。
一方で、資格を取ること自体が活動の目的になる必要はありません。
何のために学ぶのか。
自分の活動にどう活かしたいのか。
そこを考えながら選びます。
〜立ち止まる時間も、学びの一部です〜
何を学ぼう。
次は何をしよう。
と進み続けていると、自分の変化に気づかないことがあります。
少し立ち止まって、
今まで何を学んだ?
何が好きになった?
何はもう必要ない?
次に本当に必要なのは何?
と振り返ってみます。
そこから、方向が見えることがあります。
〜活動を増やさない選択もあります〜
教室ができるようになった。
次は販売も。
販売ができた。
次はオンラインも。
そうやって増やすこともできます。
でも、
教室だけが好き。
月に一回で十分。
という答えもあります。
できることを全部する必要はありません。
〜深めることを選んでもいい〜
人数は増やさない。
商品数も増やさない。
でも、
説明を丁寧にする。
香りの組み合わせを深める。
季節ごとの違いを見る。
参加する人との時間を大切にする。
そんな成長もあります。
大きさだけではなく、深さを育てることができます。
〜自分らしい活動は、少しずつ輪郭が見えてきます〜
最初は、
「ハーブスイーツが好き」
だけだった。
作ってみる。
学んでみる。
人に食べてもらう。
教えてみる。
書いてみる。
その中で、
私は焼き菓子が好き。
少人数が好き。
初心者に伝えるのが好き。
季節のハーブを使いたい。
暮らしの中で楽しめるものを届けたい。
少しずつ輪郭が見えてきます。
最初に考えたものとは、違う形になることもあります。
それでよいのです。
〜学びは、自分の活動を大きくするためだけではありません〜
学ぶと、
もっとできるようになる。
もっと仕事が広がる。
そんな側面もあります。
でも、それだけではありません。
自分に必要なものが分かる。
必要でないものも分かる。
無理をしない方法が分かる。
自分が大切にしたいものが見える。
それも、学ぶことの大きな意味です。
〜自分らしく育てるとは、選び続けること〜
自分らしい活動は、ある日突然完成するものではありません。
ひとつ学ぶ。
ひとつ試す。
楽しかったものを残す。
負担だったものを減らす。
必要なことを、また学ぶ。
その繰り返しです。
カモミールが好きなら、カモミールを深めてもいい。
教室が好きなら、少人数の教室を続けてもいい。
販売より文章が好きなら、書くことで伝えてもいい。
地域の人と一緒に楽しむことが好きなら、地域活動にしてもいい。
仕事にしなくてもいい。
小さく仕事にしてもいい。
いつか大きく育ててもいい。
大切なのは、
「こうしなければならない」
ではなく、
「私は、どうしたいかな」
と何度でも自分へ問いかけられることです。
学びによって選択肢が増え。
経験によって自分の好みが分かり。
少しずつ、必要なものだけが残っていく。
その先に、
誰かの真似ではない、自分にとって心地よい活動の形が見えてくるのだと思います。
急いで完成させなくても大丈夫です。
好きな香りをひとつずつ知るように。
自分の活動も、ひとつずつ。
学びながら、試しながら。
自分らしい形へ、ゆっくり育てていけばよいのだと思います。
日本ハーブスイーツ協会
白水
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