カフェをしている。
これからカフェを始めたい。
お菓子のメニューに、少し特徴を持たせたい。
そんなとき、
「ハーブスイーツを取り入れてみたい」
と思うことがあるかもしれません。
カモミール。
ローズマリー。
ミント。
ローズ。
レモンバーム。
ハーブには、それぞれ違った香りがあります。
その香りをお菓子に取り入れることで、いつものクッキーやスコーン、ケーキにも少し違った表情が生まれます。
ただし、
「ハーブを使えば、それだけでカフェの特徴になる」
というものでもありません。
お客さまは、ハーブだけを食べに来るとは限りません。
コーヒーを飲みたい。
少し休みたい。
友人と話したい。
甘いものを食べたい。
静かな時間を過ごしたい。
その中に、ハーブスイーツがあります。
だからこそ大切なのは、
「ハーブをどう目立たせるか」
だけではなく、
「この店の時間の中で、どんなふうに香ってほしいか」
を考えることです。
今回は、カフェでハーブスイーツを活かしたい方へ、メニューづくりや伝え方の基本をやさしく整理してみたいと思います。
〜まず、カフェの中でハーブスイーツに何をしてほしいのか〜
最初に考えたいのは、
「なぜハーブスイーツを置きたいのか」
ということです。
ほかのお店との差を作りたい。
季節感を出したい。
ハーブが好き。
庭のハーブを活かしたい。
飲み物との組み合わせを楽しんでもらいたい。
店の雰囲気に合う。
理由はいろいろあります。
ここが見えていると、メニューも選びやすくなります。
〜「珍しいから」だけでは続きにくいことがあります〜
珍しいものは、最初のきっかけになります。
「ローズマリーのスコーンなんだ」
「カモミールのクッキーって珍しいね」
そんな興味を持ってもらえることがあります。
でも、一度食べたあと、
「また食べたい」
と思ってもらえるかどうかは別です。
カフェのメニューとして長く残すなら、
珍しい。
だけではなく、
おいしい。
飲み物と合う。
もう一度食べたい。
そこまで考えることが大切です。
〜ハーブは、お菓子の主役にも脇役にもなれます〜
ハーブスイーツというと、ハーブをしっかり感じるものを想像するかもしれません。
でも、カフェではいろいろな使い方ができます。
ローズマリーを主役にしたスコーン。
りんごのケーキに、カモミールをほんのり。
チョコレートのお菓子のあと味にミント。
ベリーのお菓子へローズを少し。
ハーブが前へ出るメニューもあれば、全体を支えるメニューもあります。
〜初めてのお客さまには「知っている味」を残す〜
ハーブスイーツを食べたことがない方にとって、
「ハーブのお菓子」
というだけで少し身構えることがあります。
そんなとき、
りんご。
オレンジ。
チョコレート。
いちご。
ナッツ。
など、親しみのある素材と合わせると入りやすくなります。
知っている味の中に、知らない香りが少しある。
そのくらいが、最初の一品としては受け入れられやすいことがあります。
〜カモミールなら、やさしい焼き菓子へ〜
カモミールには、穏やかな香りがあります。
クッキー。
マフィン。
パウンドケーキ。
りんごを使った焼き菓子。
そんなものと合わせることができます。
カフェで出すなら、
「ハーブのお菓子です」
と強く構えさせるより、
「カモミールがほんのり香る、りんごの焼き菓子」
くらいの伝え方もよいでしょう。
〜ローズマリーなら、スコーンや焼き菓子に〜
ローズマリーは、清々しく少しきりっとした香りがあります。
スコーン。
ビスケット。
クッキー。
柑橘を使った焼き菓子。
ナッツを使ったもの。
こうしたお菓子にも合わせやすいハーブです。
コーヒーや紅茶と一緒に食べることで、香りの印象がまた変わります。
〜ミントなら、チョコレートとの組み合わせも考えやすい〜
ミントとチョコレートは、比較的イメージしやすい組み合わせです。
そのため、
「ハーブスイーツは初めて」
という方にも入りやすいことがあります。
チョコレートのコク。
ミントの爽やかな余韻。
濃厚なお菓子の中に、少し軽さを作ることができます。
〜ローズなら、季節や特別感を演出できます〜
ローズは、華やかな香りを持っています。
ベリー。
チョコレート。
ピスタチオ。
柑橘。
こうした素材と組み合わせることもできます。
春の限定メニュー。
母の日。
記念日のデザート。
少し特別感を出したい場面にも使いやすいでしょう。
ただし、花の香りは好みが分かれやすいため、強くしすぎないことも大切です。
〜カフェでは「飲み物との相性」まで考える〜
カフェのお菓子は、単独で食べるとは限りません。
コーヒー。
紅茶。
ハーブティー。
日本茶。
飲み物と一緒に楽しむ方が多いでしょう。
だからこそ、
「このお菓子だけで完成しているか」
だけでなく、
「この飲み物と一緒に食べたらどうなるか」
まで考えると、カフェらしいメニューになります。
〜コーヒーと合わせるなら、香ばしさとのバランスを見る〜
コーヒーには、しっかりした香りや苦味があります。
そのため、繊細すぎるハーブは分かりにくくなることがあります。
ローズマリー。
ナッツ。
チョコレート。
焼き込み系のお菓子。
こうした少し香ばしさのあるものなら、コーヒーとの間にバランスを作りやすいことがあります。
〜紅茶なら、香り同士を重ねる楽しみがあります〜
紅茶も香りを楽しむ飲み物です。
そのため、ハーブスイーツとの組み合わせでは、
どちらを主役にするか。
香り同士がぶつからないか。
を大切に考えます。
カモミールのクッキーと穏やかな紅茶。
ローズマリーのスコーンと少しコクのある紅茶。
ローズの焼き菓子と華やかな紅茶。
組み合わせによって、お茶の時間そのものに個性が生まれます。
〜ハーブティーと合わせるなら、同じ香りにしなくてもいい〜
ハーブスイーツにはハーブティー。
そう考えることがあります。
もちろん相性はよいのですが、
カモミールのお菓子にカモミールティー。
と必ず同じにする必要はありません。
お菓子はローズマリー。
飲み物はレモン系。
お菓子はローズ。
飲み物は紅茶。
違う香りを重ねる楽しみもあります。
〜日本茶との組み合わせも考えられます〜
ハーブスイーツは、洋風の飲み物だけと合わせるものではありません。
煎茶。
ほうじ茶。
緑茶。
こうした飲み物と合わせることもできます。
ほうじ茶の香ばしさとローズマリー。
緑茶のすっきりした印象と柑橘系ハーブ。
店の雰囲気によっては、とても自然な組み合わせになります。
〜セットメニューにすると、楽しみ方を伝えやすくなります〜
カフェでは、
「どの飲み物を選べばいいのか分からない」
というお客さまもいます。
そんなとき、
おすすめの紅茶とセット。
おすすめのコーヒーとセット。
季節のハーブティーとセット。
と提案すると、ハーブスイーツの楽しみ方を伝えやすくなります。
選択肢を増やすだけでなく、こちらから組み合わせを提案することもできます。
〜メニュー名は、分かりやすさを大切に〜
ハーブスイーツというと、少しおしゃれな名前を付けたくなることがあります。
でも、お客さまが見て、
何のお菓子なのか。
どんな味なのか。
想像できることも大切です。
たとえば、
「カモミール香る、りんごのマフィン」
「ローズマリーとオレンジのスコーン」
「ミントとチョコレートの焼き菓子」
素材が見えるだけでも注文しやすくなります。
〜説明文は長くしすぎない〜
ハーブの背景。
香りの特徴。
使い方。
たくさん伝えたいことがあるかもしれません。
でも、メニュー表へ長い説明を書くと読みづらくなります。
「カモミールの穏やかな香りとりんごを合わせた、やさしい焼き菓子です」
そのくらいでも十分です。
もっと興味を持った方には、会話や別の紹介で伝えることができます。
〜「どんな香りか」が分かると注文しやすくなります〜
ハーブ名だけでは、香りを想像できない方もいます。
そんなときには、
爽やか。
華やか。
穏やか。
柑橘を思わせる。
清々しい。
短い言葉を添えると分かりやすくなります。
専門用語を増やすより、お客さまが食べる場面を想像できる言葉を選びます。
〜ハーブを知らない人を置いていかない〜
カフェには、ハーブに詳しい人だけが来るわけではありません。
「カモミールって何?」
という方もいます。
それでよいのです。
知っていることを前提にしない。
知らない方でも注文しやすい。
そんな入口を作ることが大切です。
〜スタッフがひと言説明できると安心です〜
「これ、どんな味ですか?」
と聞かれることがあります。
そのとき、
「ローズマリーが入っています」
だけではなく、
「バターのスコーンに、ローズマリーがほんのり爽やかに香ります」
と言える。
それだけで、お客さまは想像しやすくなります。
ハーブについて長く説明する必要はありません。
短く、分かりやすく。
店全体で共有しておくと安心です。
〜ハーブを強くしすぎないことも、カフェでは大切です〜
家庭なら、自分好みに強くすることができます。
でも、カフェにはいろいろなお客さまが来ます。
香りが好きな人。
少し苦手な人。
初めての人。
そのため、定番メニューとして出すなら、
「ハーブが分かるけれど、強すぎない」
あたりを探すことも大切です。
特に最初は、食べやすさを意識します。
〜ハーブ好き向けのメニューを別に作ってもいい〜
すべてを初心者向けにしなくても構いません。
定番は穏やかに。
季節限定では少ししっかり香らせる。
そんな分け方もできます。
「ハーブ好きの方へ」
というメニューが一品あってもおもしろいでしょう。
お客さま自身が選べるようにします。
〜定番は一つでも十分です〜
カフェでハーブスイーツを取り入れるからといって、
メニュー全部をハーブにする必要はありません。
プレーンなケーキ。
チョコレートのお菓子。
通常のスコーン。
その中に、
ハーブスイーツが一品。
それでも十分特徴になります。
一つだからこそ、覚えてもらえることもあります。
〜「ハーブ専門店」にならなくてもいい〜
ハーブスイーツを出すと、
店全体をハーブの世界観にしなければならない。
そう思うかもしれません。
でも、
普通のカフェの中に、少しハーブ。
でも構いません。
コーヒーがおいしい店。
その横にローズマリーのスコーン。
そんな自然な置き方もあります。
〜季節限定メニューは、ハーブと相性があります〜
ハーブは季節と一緒に楽しみやすい素材です。
春のカモミール。
初夏のミント。
夏のレモン系ハーブ。
秋のローズマリーと果物。
季節ごとに一品だけ変える。
そんな形なら、メニュー全体を大きく変えなくても季節感を出せます。
〜旬の果物と合わせると入りやすくなります〜
ハーブだけでは味を想像しにくくても、季節の果物と合わせると分かりやすくなります。
春はいちごとローズ。
初夏は柑橘とレモン系ハーブ。
秋はりんごとカモミール。
ぶどうとレモンタイム。
知っている果物が入口になり、ハーブの香りを自然に楽しめます。
〜焼き菓子は、カフェで扱いやすい選択肢のひとつです〜
ハーブスイーツにはさまざまなお菓子がありますが、カフェでは焼き菓子も使いやすいものです。
クッキー。
スコーン。
マフィン。
パウンドケーキ。
提供の流れを作りやすく、飲み物とも合わせやすい。
もちろん、保存や品質管理はそれぞれ必要ですが、店のオペレーションに組み込みやすいものから始める考え方があります。
〜メニューは厨房の流れにも合っていることが大切です〜
おいしい。
見た目もいい。
でも、一皿作るのに時間がかかりすぎる。
注文が重なると提供できない。
それでは、カフェでは扱いにくくなります。
仕込み。
保管。
盛り付け。
提供。
片付け。
営業の流れの中で無理がないかを見ることも必要です。
〜「作れる」だけでなく「営業中に出せる」を考える〜
試作ではきれいに作れた。
でも営業になると、
コーヒーも淹れる。
ランチも出す。
会計もある。
接客もある。
その中で提供する必要があります。
カフェのメニューでは、
おいしさ。
だけでなく、
営業の中で安定して出せること。
これも大切な条件になります。
〜売れ残りも考えて、最初は少量から〜
新しいハーブスイーツを出すときには、お客さまの反応がまだ分かりません。
最初から大量に仕込むより、
まず少量。
一週間試す。
反応を見る。
そんな方法もあります。
どんな人が注文したのか。
どの飲み物と合わせたのか。
残ったのか。
見ていくと、店に合う形が分かってきます。
〜売れなかったら、すぐに「合わない」と決めなくてもいい〜
新しいメニューがすぐ売れないこともあります。
名前が分かりにくかった。
存在に気づかれていなかった。
ハーブという言葉で少し身構えられた。
価格とのバランス。
季節。
いろいろな理由があります。
一度の反応だけではなく、伝え方も含めて見直します。
〜お客さまの言葉にはヒントがあります〜
「思ったより食べやすかった」
「もっと香ってもいい」
「この紅茶と合う」
「子どもには少し強いかな」
実際に食べた人の声には、たくさんのヒントがあります。
全部を取り入れる必要はありません。
でも、自分だけで試作していたときには見えなかったことが分かります。
〜常連のお客さまに試してもらう方法もあります〜
新しいメニューを考えているなら、普段から店を知っている方に少量試してもらう方法もあります。
いつもの店の味を知っているからこそ、
「これはこの店らしい」
「少し意外」
という声が聞けることがあります。
小さく試して育てることができます。
〜ハーブスイーツを「体験」にすることもできます〜
カフェで届けられるのは、お菓子だけではありません。
季節のハーブスイーツと飲み物のセット。
今日使っているハーブの小さな紹介。
庭のハーブを眺めながら食べる時間。
期間限定の食べ比べ。
そんな小さな体験を作ることもできます。
店の雰囲気とつながるほど、ハーブスイーツは記憶に残りやすくなります。
〜庭があるなら、物語につながります〜
もし店の庭や鉢植えで食用ハーブを育てているなら、それも魅力になります。
「店の庭で育てているローズマリーを使っています」
と伝えられる。
お客さまが実際に植物を見る。
そのあと、お菓子を食べる。
植物と一皿がつながります。
ただし、食材として使う場合には、安全に食用利用できる状態で育て、適切に管理することが前提です。
〜店の世界観と無理なくつなげる〜
ナチュラルな店。
落ち着いた喫茶店。
焼き菓子中心のカフェ。
花や植物のある店。
ハーブスイーツは、いろいろな場所に置くことができます。
大切なのは、
「ハーブだからこういう店にしなければ」
と無理に世界観を変えないことです。
今ある店のよさの中へ、香りを少し足してみます。
〜写真映えだけを目的にしなくてもいい〜
食用の花をたくさん飾れば、華やかな見た目になります。
それも魅力です。
でも、ハーブスイーツは見た目だけではありません。
何も飾っていないスコーン。
でも、割るとローズマリーが香る。
そんな一皿にも価値があります。
カフェだからこそ、その場でしか伝わらない香りを大切にできます。
〜香りは、店内で体験してもらえる魅力です〜
写真では、香りは届きません。
でも店では、
お菓子が運ばれてくる。
近づく。
割る。
食べる。
そこで香りを感じてもらえます。
ハーブスイーツは、実店舗だからこそ伝えやすい魅力も持っています。
〜焼いている香りも、カフェの空気になります〜
店内で焼き菓子を仕込む場合、
オーブンから漂う香りそのものが店の空気になります。
バター。
小麦。
ローズマリー。
カモミール。
その香りを感じて、
「何を焼いているんですか?」
と会話が生まれることもあります。
お菓子が提供される前から、体験が始まっています。
〜ハーブの知識を押しつけないことも大切です〜
ハーブが好きになると、伝えたいことが増えます。
歴史。
特徴。
使い方。
でも、お客さまはただ一杯のコーヒーとお菓子を楽しみたいだけかもしれません。
興味を持った方には伝える。
そうでない方には、普通においしく食べてもらう。
その距離感も大切です。
〜「健康のためのお菓子」として売らなくてもいい〜
ハーブには健康的な印象があります。
でも、カフェのハーブスイーツは、まずお菓子として考えます。
香りがおいしい。
飲み物と合う。
季節を感じる。
少し気分が変わる。
そのくらいで十分です。
特定の不調が治るといった表現へ結びつけず、お菓子としての魅力を丁寧に伝えます。
〜食品としての基本は、ハーブスイーツでも同じです〜
店舗で提供するなら、
食材の管理。
衛生。
保存。
アレルギー。
原材料。
必要な許可や表示。
こうした基本があります。
ハーブも食品として適切なものを選びます。
新しい素材を使うときほど、曖昧にせず確認しておくことが大切です。
〜スタッフ全員で使用材料を共有しておく〜
お客さまから、
「何が入っていますか?」
「ナッツは使っていますか?」
「このハーブは何ですか?」
と聞かれることがあります。
スタッフによって答えが違わないよう、
使用材料。
特徴。
簡単な説明。
店の中で共有しておくと安心です。
〜原価だけでなく、提供する価値まで考える〜
ハーブを使うと、通常のお菓子より材料管理が増える場合があります。
食用ハーブ。
試作。
仕込み。
季節素材。
そうしたものも価格を考える要素になります。
ただし、
「珍しいから高くする」
だけではなく、
その一皿にどんな価値があるのか。
お客さまが納得して楽しめる価格を考えます。
〜人気が出ても、無理に種類を増やさなくていい〜
ひとつのハーブスイーツが好評だった。
すると、
次は二種類。
三種類。
もっと。
と増やしたくなることがあります。
でも、定番が一品あるだけでもよいのです。
「あのローズマリースコーンの店」
と覚えてもらえることもあります。
増やすことより、育てることを選べます。
〜一品を季節で変化させる方法もあります〜
同じスコーンでも、
春はカモミール。
初夏はミント。
秋はローズマリーとりんご。
季節によって変える。
商品数を増やさずに、季節の変化を出すことができます。
ハーブスイーツとカフェの相性がよいところです。
〜店の定番と季節の一品を分ける〜
たとえば、
定番のプレーンスコーン。
いつものチーズケーキ。
そこへ、
季節のハーブスイーツ。
こうすると、
いつものものが食べたい人。
新しいものを試したい人。
どちらにも選択肢があります。
店全体をハーブ中心に変えなくても取り入れられます。
〜お客さまが選べる余白を残す〜
ハーブが好きな人もいれば、普通のお菓子が好きな人もいます。
だから、
すべてハーブ入り。
ではなくてもよいのです。
今日はプレーン。
次はハーブ。
選べることも、カフェのやさしさのひとつです。
〜ハーブスイーツは「店らしさ」を深める素材にもなります〜
カフェには、それぞれの空気があります。
静かな店。
明るい店。
庭のある店。
本を読む人が多い店。
家族連れが多い店。
ハーブスイーツは、その店らしさをゼロから作るものではありません。
すでにある店の空気に、香りという要素を加えるものとして考えることができます。
〜カフェで大切なのは、一皿の向こうにある時間〜
お客さまがハーブスイーツを注文する。
飲み物が運ばれる。
クッキーをひと口。
コーヒーをひと口。
少し話す。
あるいは、一人で窓の外を見る。
カフェで届けているのは、お菓子だけではありません。
その場所で過ごす時間も含まれています。
ハーブの香りは、その時間を少し印象的にしてくれることがあります。
〜まずは一品から始めてみる〜
カフェでハーブスイーツを活かしたい。
そう思ったら、最初からメニュー全体を変えなくても構いません。
まず一品。
自分の店でよく注文される飲み物を考える。
その飲み物に合うお菓子を考える。
そこへ、ひとつハーブを合わせてみる。
試作する。
スタッフで食べる。
少量だけ提供する。
お客さまの反応を見る。
そこから整えていきます。
〜ハーブを目立たせるより、店の中に居場所を作る〜
ハーブスイーツを活かすというと、
ハーブを大きく打ち出すこと。
珍しさを伝えること。
と考えることがあります。
でも、本当に大切なのは、
店の飲み物と合う。
お客さまが食べやすい。
季節に似合う。
営業の流れに無理がない。
そして、お菓子としておいしい。
そんな居場所を作ることです。
カフェの午後。
コーヒーの隣に、小さなローズマリーのスコーン。
紅茶の横に、カモミールの焼き菓子。
ひと口食べたとき、
「あ、いい香り」
と少しだけ気づく。
そのくらいでも十分です。
ハーブスイーツは、店を全部変えるためのものではありません。
今あるカフェのよさに、植物の香りという新しい楽しみをひとつ加える。
そこから、その店だけのハーブスイーツの形が育っていくのだと思います。
日本ハーブスイーツ協会
白水
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