『ハーブスイーツとヴィーガンスイーツはどう違う?やさしく解説します』

2026年09月10日 00:47
日本ハーブスイーツ協会

「ハーブスイーツとヴィーガンスイーツって、同じようなものですか?」

そんな疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

どちらにも、

植物。

自然。

やさしいお菓子。

そんなイメージがあります。

けれど、ハーブスイーツとヴィーガンスイーツは、もともとの考え方が違います。

簡単にいうと、

ハーブスイーツは「食用のハーブをお菓子に取り入れ、その香りや風味を楽しむもの」。

ヴィーガンスイーツは「動物由来の材料を使わずに作るお菓子」。

という違いがあります。
つまり、見ているところが違うのです。

今回は、この二つの違いと重なる部分について、初めての方にも分かりやすくお話しします。

〜ハーブスイーツは「ハーブ」が軸です〜

まず、ハーブスイーツから考えてみましょう。
ハーブスイーツは、食用のハーブをお菓子へ取り入れたものです。

たとえば、

カモミールのクッキー。

ローズマリーのスコーン。

ミントのマフィン。

ローズを使った焼き菓子。

レモンバームのケーキ。

エルダーフラワーを使ったお菓子。

こうしたものがあります。

ハーブを直接生地へ混ぜる。

牛乳や生クリームへ香りを移す。

砂糖と合わせる。

果物やチョコレートと組み合わせる。

使い方はさまざまです。
中心にあるのは、

「ハーブの香りや風味を、お菓子として楽しむこと」

です。

〜ヴィーガンスイーツは「使う材料」が軸です〜

一方、ヴィーガンスイーツは、動物由来の材料を使わずに作るお菓子です。

一般的なお菓子作りでは、

卵。

牛乳。

生クリーム。

バター。

ゼラチン。

などの動物由来の材料を使うことがあります。
ヴィーガンスイーツでは、こうした材料を使わず、植物由来の材料などを使って作ります。

たとえば、

豆乳。

オーツミルク。

植物性の油脂。

ナッツ。

果物。

寒天。

などが使われることがあります。
つまり、ヴィーガンスイーツでは、

「どんな材料から作られているか」

が大きなポイントになります。

〜ハーブスイーツには、卵やバターを使ってもかまいません〜

ここが大きな違いです。
ハーブスイーツは、ヴィーガンである必要はありません。

バターを使ったローズマリーのスコーン。

卵を使ったカモミールのマフィン。

生クリームにハーブの香りを移したケーキ。

ミルクを使ったハーブのクリーム。

こうしたものも、もちろんハーブスイーツです。
ハーブスイーツでは、動物由来の材料を使うかどうかではなく、

「ハーブをどのようにお菓子へ取り入れるか」

が中心になります。

〜ヴィーガンスイーツには、ハーブが入っていないこともあります〜

反対に、ヴィーガンスイーツだからといって、ハーブを使う必要はありません。

植物性の材料で作ったチョコレートケーキ。

豆乳を使ったマフィン。

ナッツやドライフルーツのお菓子。

植物性の油脂で作ったクッキー。

こうしたお菓子もヴィーガンスイーツになります。

ハーブがひとつも入っていなくても構いません。
ですから、

ハーブスイーツ=ハーブという素材が軸。

ヴィーガンスイーツ=動物由来の材料を使わないという材料選択が軸。

と考えると分かりやすいでしょう。

〜両方を兼ねたお菓子も作れます〜

もちろん、

「ハーブスイーツであり、ヴィーガンスイーツでもある」

というお菓子も作れます。
たとえば、

植物性の油脂を使ったローズマリークッキー。

豆乳とカモミールを使ったマフィン。

植物性ミルクにハーブの香りを移したケーキ。

ミントと植物性チョコレートを合わせた焼き菓子。

このように、動物由来の材料を使わず、さらにハーブを取り入れれば、両方の特徴を持つお菓子になります。
どちらか一方しか選べないわけではありません。

〜バターとハーブの組み合わせも、ハーブスイーツの魅力です〜

ハーブスイーツでは、一般的な製菓材料とハーブを組み合わせることができます。

たとえばローズマリーとバター。

バターの豊かな香りの中へ、ローズマリーの清々しさが入る。

カモミールと生クリーム。

やさしい香りが乳製品のコクとなじむ。

ローズとチョコレート。

華やかな香りとカカオの深みが重なる。

こうした組み合わせも、ハーブスイーツのおもしろさです。

「植物のハーブを使うから、すべて植物性にしなければならない」

ということではありません。

〜植物性の材料とハーブを合わせる楽しさもあります〜

一方で、ヴィーガンのお菓子作りとハーブの相性もよいものです。

豆乳。

ナッツ。

果物。

植物性の油脂。

ココア。

そこへハーブを加える。

たとえばカモミールとりんご。

ミントとカカオ。

ローズとベリー。

レモンバームと柑橘。

植物性の材料だけでも、香りの組み合わせは豊かに広がります。
ハーブは、特定の製菓スタイルだけに限定される素材ではありません。

〜卵を使わないお菓子には、別の工夫があります〜

一般的なお菓子では、卵がさまざまな役割を持っています。

生地をまとめる。

膨らみを助ける。

コクを加える。

色をつける。

ヴィーガンスイーツでは卵を使わないため、その役割を別の材料や作り方で補います。

そのため、

「普通のレシピから卵だけ抜けば同じように作れる」

とは限りません。
ヴィーガンスイーツには、ヴィーガンスイーツならではの配合や技術があります。
これは、ハーブを入れるかどうかとは別のお菓子作りの考え方です。

〜バターを使わない場合も、香りの出方は変わります〜

ハーブの香りは、組み合わせる材料によって印象が変わります。

バターを使ったクッキーにローズマリーを入れた場合。

植物性の油脂を使ったクッキーにローズマリーを入れた場合。

同じハーブでも、食べたときの香りやコクの感じ方は少し違います。

どちらが優れているということではありません。
材料が変われば、お菓子の表情も変わります。
それぞれの特徴を知りながら、作りたい味へ近づけていきます。

〜蜂蜜については少し注意が必要です〜

ハーブスイーツでは、カモミールと蜂蜜などの組み合わせも楽しめます。
ただし、ヴィーガンの考え方では、蜂が作る蜂蜜も動物由来の食品として、一般的には使用しません。

そのため、ヴィーガンスイーツとして作る場合には、

メープルシロップ。

植物由来のシロップ。

砂糖。

など、別の甘味を選ぶことがあります。

「植物のイメージがあるからヴィーガンだろう」

と判断せず、材料をひとつずつ確認することが大切です。

〜チョコレートも原材料を確認します〜

チョコレートそのものはカカオから作られますが、商品によっては乳成分などが使われています。
そのため、ヴィーガンスイーツを作る場合には、チョコレートの原材料も確認します。

一方、ハーブスイーツとして作るだけであれば、通常のチョコレートを使っても問題ありません。

ミントとチョコレート。

ローズとカカオ。

ローズマリーとチョコレート。

こうした組み合わせにも、いろいろな作り方があります。

〜「植物を使う」という共通点はあります〜

ハーブスイーツとヴィーガンスイーツは違うものですが、共通するところもあります。
どちらも植物の素材に目を向ける機会があります。

ハーブ。

果物。

ナッツ。

穀物。

植物性ミルク。

植物性の油脂。

さまざまな素材があります。
そのため、ヴィーガンスイーツを作っている人が、香りの選択肢としてハーブを取り入れることもできます。

反対に、ハーブスイーツを作っている人が、植物性材料だけで作る方法に興味を持つこともあるでしょう。

〜ただし、「植物性だから健康的」と単純には考えません〜

ヴィーガンスイーツについて、

「動物性材料を使わないから、必ず健康的」

と思うことがあります。

ハーブスイーツについても、

「ハーブが入っているから身体によい」

というイメージを持つことがあります。
けれど、どちらも単純にそう言い切ることはできません。

砂糖や油脂の量。

食べる量。

使っている材料。

その人の体質や食生活。

さまざまな条件があります。
ヴィーガンであることと、健康的であること。
ハーブが入っていることと、健康食品であること。
これは分けて考えることが大切です。

〜ハーブスイーツは、健康食品ではなく「お菓子」として楽しめます〜

ハーブにはさまざまな特徴があります。
けれど、ハーブスイーツでは、

「このお菓子を食べれば何かが治る」

といった考え方ではなく、

ハーブの香り。

味。

組み合わせ。

季節感。

そうしたものをお菓子として楽しみます。

ローズマリーの香りがおいしい。

カモミールとりんごがよく合う。

ミントとチョコレートの余韻が好き。

そんなところから楽しめばよいのです。

〜ヴィーガンには、食事だけではない考え方もあります〜

ヴィーガンという言葉は、単に食品の分類だけを指して使われるとは限りません。
動物由来のものを避ける生活のあり方や考え方として使われることもあります。

一方で、ヴィーガンスイーツという言葉を、お菓子の材料について説明する目的で使う場合もあります。

そのため、

「ヴィーガンスイーツを食べる人は、全員同じ理由で選んでいる」

とは限りません。

食生活として選んでいる人。

体質や好みから植物性のお菓子を選ぶ人。

新しいお菓子として楽しむ人。

いろいろな方がいます。

ハーブスイーツも、楽しみ方はひとつではありません

ハーブスイーツも同じです。

ハーブが好きだから。

庭で育てているから。

香りのお菓子を作りたいから。

いつもの焼き菓子に変化をつけたいから。

植物のことをもっと知りたいから。

始める理由は人それぞれです。

特定の食生活を選んでいなくても、ハーブスイーツは楽しめます。

〜アレルギー対応とも分けて考えることが大切です〜

ヴィーガンスイーツでは卵や乳製品を使わないことが一般的ですが、

「ヴィーガンだから、すべてのアレルギーに対応している」

という意味ではありません。

小麦。

大豆。

ナッツ。

そのほかの材料。

アレルギーの原因となる食品が使われていることがあります。
また、製造環境によっても状況は違います。
アレルギーがある場合には、「ヴィーガン」という表示だけで判断せず、原材料や製造環境を確認することが大切です。

〜ハーブについても、食用であることを確認します〜

ヴィーガンであっても、そうでなくても、ハーブスイーツに使うハーブは食用として適切なものを選びます。
観賞用の植物を、そのままお菓子へ使うことはできません。

食用として販売・栽培されているか。

適切に扱われているか。

安心して食品として使えるか。

そうした基本を確認します。

「植物だから食べられる」

ではないことは、覚えておきたいところです。

〜どちらがよいという関係ではありません〜

ハーブスイーツとヴィーガンスイーツ。
この二つは、比べて優劣をつけるものではありません。

バターや卵を使ったハーブスイーツが好きな人。

植物性材料だけで作るハーブスイーツを楽しみたい人。

ヴィーガンスイーツにハーブを使わない人。

それぞれでよいのです。
作りたいお菓子や、大切にしたい考え方によって選び方は変わります。

違いを簡単にまとめると
ハーブスイーツは、

「食用のハーブを使い、その香りや風味を楽しむお菓子」。

ヴィーガンスイーツは、

「動物由来の材料を使わずに作るお菓子」。

です。

つまり、
ハーブスイーツは「何を香りや風味として取り入れるか」。
ヴィーガンスイーツは「どんな由来の材料を使うか」。
見ている部分が違います。

そして、

「植物性の材料だけで作ったカモミールのマフィン」

のように、両方を兼ねることもできます。

〜違いが分かると、自分の作りたいお菓子も見えやすくなります〜

ハーブスイーツ。

ヴィーガンスイーツ。

言葉が似た雰囲気を持っているため、最初は同じように感じるかもしれません。けれど、
違いは意外とシンプルです。

ハーブの香りを楽しみたいなら、ハーブスイーツ。

動物由来の材料を使わないお菓子を作りたいなら、ヴィーガンスイーツ。

その両方を楽しみたいなら、ヴィーガンのハーブスイーツを作ることもできます。

バターとローズマリーを合わせる日。

豆乳とカモミールを合わせる日。

植物性チョコレートとミントを合わせる日。

作り方はひとつではありません。
大切なのは、言葉のイメージだけで決めるのではなく、

「今日は、どんなお菓子を作りたいのかな」

と考えることです。

そこへ自分の好きなハーブをひとつ加えてみる。
そんなところから、ハーブスイーツの楽しみはまた少し広がっていくのだと思います。


日本ハーブスイーツ協会
白水

■あわせて読みたい
ハーブスイーツと、紅茶スイーツなどの違いについて分かりやすくお話しています

https://www.herbsweets-japan.com/blog/189983/

一一一一一一一一一一一
あなたの普段の日常に、穏やかなハーブの香りと学びを。
ご自宅で気軽に楽しむ初級講座から、資格取得を目指す講座まで。講座の内容や、それぞれの学び方は、『ハーブスイーツマイスター講座のご案内』にてご覧いただけます。

https://www.herbsweets-japan.com/

他の記事もお読みになりたい方へ。私たち日本ハーブスイーツ協会の活動や、私たちがハーブスイーツを好きになったきっかけなどをまとめています。
https://www.herbsweets-japan.com/blog/cate/15677/

記事一覧を見る