生地にも、心地よいリズムがあります

2026年08月18日 02:19
日本ハーブスイーツ協会

泡立て器を動かしていると、ときどき「ああ、今日は気持ちよく混ざっているな」と感じる日があります。

力を入れているわけではありません。

急いでいるわけでもありません。

手が自然に動き、生地もそれに素直に応えてくれる。

そんな時間があります。

若い頃は、混ぜることばかり考えていました。

速く混ぜたほうがいいのか。

しっかり混ぜたほうがいいのか。

技術ばかりを追いかけていたように思います。

でも、お菓子作りを続けるうちに、生地にはそれぞれ心地よいリズムがあることに気づきました。

勢いよく混ぜたほうがいい場面もあれば、ゆっくりと切るように合わせたほうがいい場面もあります。

どちらが正しいということではありません。

その日の生地が求めている速さがあるのです。

だから私は、生地を急がせないようにしています。

こちらの都合で無理に進めるのではなく、生地の変化を見ながら手を動かします。

すると、不思議なくらい作業が穏やかになります。

お菓子作りは、人が生地を動かしているようでいて、実は生地に教えられていることも少なくありません。

「今日は、このくらいで十分ですよ。」

そんな声が聞こえてくるような瞬間すらあります。

もちろん、本当に声が聞こえるわけではありません。

けれど、長く向き合っていると、言葉ではない合図が少しずつ分かるようになってきます。

その合図を受け取りながら手を動かしていると、気づけば自分の呼吸まで整っています。

お菓子作りは、手先の技術だけではありません。

心地よいリズムを見つけることも、大切な技術なのだと思います。

そして、そのリズムは急いで探すものではなく、毎日の積み重ねの中で、静かに育っていくものなのでしょう。


一一一一一一一一一一一

はじめての方へ
■まず最初に、ハーブスイーツや、当講座についてはこちらへどうぞ▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/


私の30年のパティシエとしての経験の中で大切にしてきたこと、感じてきたことについて書き綴っています▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/185578/


日本ハーブスイーツ協会

やさしく学ぶハーブスイーツの小さなお便りを、
無料で、7通にわたってお届けしています。

https://m1-v3.mgzn.jp/sys/doubleOptReg.php?cid=G6032222


記事一覧を見る