【お菓子を作り続けて分かったこと】私は、お菓子そのものより好きになったものがあります

2026年07月18日 08:44
日本ハーブスイーツ協会

本当にたくさんのお菓子を作ってきました。

クッキー。

マフィン。

パウンドケーキ。

数え切れないくらいのお菓子を焼いてきました。

もし、

「30年間作ってきて、一番好きなお菓子は何ですか。」

と聞かれたら、少し考えてしまいます。

もちろん、好きなお菓子はあります。

でも今の私は、お菓子そのものより好きになったものがあるのです。

〜焼き上がるまでの時間〜

若い頃は、完成だけを見ていました。

きれいに焼けたか。

思いどおりの味になったか。

そこばかり気になっていました。

でも今は違います。

粉を量る時間。

生地を混ぜる時間。

オーブンの前で待つ時間。

その一つひとつが、とても好きになりました。

〜香りは、いつも同じではありません〜

オーブンから漂う香りも、毎日少し違います。

季節によって。

湿度によって。

材料によって。

ほんの少しだけ表情が変わります。

その違いに気づく時間が、とても好きです。

〜ハーブを使うようになってからは、その楽しみがさらに増えました〜

植物の香りは、毎回まったく同じではありません。

だから飽きないのです。

〜お客様の言葉も、一つのお菓子でした〜

これまで、たくさんの言葉をいただきました。

「おいしかったです。」

もちろん、それも嬉しい言葉です。

でも、

「今日はゆっくりお茶を飲めました。」

「家族と楽しい時間になりました。」

そんな言葉のほうが、長く心に残っています。

お菓子は、暮らしの時間をつくるものなのだと、お客様から教えていただきました。

〜作ることが、暮らしになりました〜

仕事だから作る。

そういう時期もありました。

でも今は、

暮らしの中に、お菓子作りがあります。

だから、特別なことをしている感覚はありません。

厨房へ立ち、

いつもの道具を並べ、

焼き上がる香りを待つ。

そんな普通の時間が、とても好きです。

〜ハーブも、同じ理由で好きになりました〜

ハーブも、最初は素材でした。

でも今は違います。

季節を感じさせてくれる存在です。

香りを楽しませてくれる存在です。

暮らしを少しだけ豊かにしてくれる存在です。

だから私は、ハーブスイーツを作っているというより、

ハーブと一緒に、お茶の時間を育てているような気持ちになります。

〜私の中で一番変わったこと〜

若い頃の私は、

「もっと上手になりたい。」

と思っていました。

今の私は、

「今日もいい時間だった。」

と思えることのほうが嬉しいのです。

お菓子を作り続けてきて、一番好きになったもの。
それは、お菓子そのものではありません。

焼き上がるまでの時間。

香り。

家族との会話。

そして、お客様の笑顔でした。

だから私は、今日もまた厨房へ立ちます。

完成したお菓子のためだけではなく、その途中に流れる穏やかな時間を楽しむために。



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