パティシエが答える、レシピどおりに作ったのに失敗するのはなぜ?初心者の方へお伝えしたいこと

2026年07月18日 00:19
日本ハーブスイーツ協会

「レシピどおりに作ったはずなのに、うまくできませんでした。」

厨房や教室でお菓子を作り続けてきて、このご相談は本当にたくさん受けてきました。

材料も同じ。

分量も同じ。

手順も間違えていない。

それでも、思っていたように焼き上がらないことがあります。

すると、

「私には向いていないのかもしれません。」

そう思ってしまう方も少なくありません。

でも私は、その必要はないと思っています。

〜レシピは「地図」であって、「完成品」ではありません〜

レシピは、とても大切です。

でも、レシピだけで同じお菓子になるわけではありません。

その日の室温。

バターのやわらかさ。

卵の温度。

オーブンのクセ。

こうした小さな違いが、仕上がりに影響することがあります。
だから、レシピどおりに作っても違いが出るのは、決して珍しいことではありません。

〜プロでも毎日同じではありません〜

「プロはいつも完璧なんでしょう?」

そう思われることがあります。

もちろん、できるだけ同じ品質になるよう努力しています。

でも実際には、その日の材料や気温を見ながら、少しずつ調整しています。
つまり、「レシピを見る力」だけではなく、「生地を見る力」も使っているのです。

これは、一日で身につくものではありません。

経験を重ねながら育っていく感覚です。

〜一回で判断しないことが大切です〜

一度失敗すると、

「このレシピは難しかった。」

と思ってしまうことがあります。

でも、私はぜひもう一度だけ作ってみてほしいと思います。

二回目には、生地の様子が少し分かるようになります。

三回目には、焼き色を見る余裕が生まれます。

同じレシピを繰り返すことで、「昨日の自分」と比べられるようになるのです。

〜失敗には、必ず理由があります〜

お菓子作りは不思議なもので、理由のない失敗はほとんどありません。

混ぜすぎたのかもしれません。

焼き時間が少し長かったのかもしれません。

材料の温度が違ったのかもしれません。

原因が分かれば、次は改善できます。

だから私は、「失敗」ではなく、「次のヒント」だと考えるようにしています。

〜香りは、成功していることを教えてくれることがあります〜

お菓子作りをしていると、見た目だけではなく、香りも大切な手がかりになります。

オーブンから漂ってくる甘い香り。

焼き色がつき始めた頃の香ばしさ。

ハーブを使った焼き菓子なら、植物のやさしい香り。

五感を使ってお菓子と向き合うようになると、レシピだけでは分からなかったことが、少しずつ見えてきます。

〜30年間作り続けて、私が今も大切にしていること〜

30年という時間の中で、たくさんのお菓子を焼いてきました。

それでも、新しいレシピに挑戦するときは、今でも学ぶことがあります。

だから、お菓子作りは面白いのです。

もし今日、思うように焼けなかったとしても、それだけで「向いていない」と決めないでください。

一回のお菓子で決まることはありません。

昨日より少しだけ生地が分かるようになった。

昨日より少しだけ香りを楽しめた。

その積み重ねが、気づけば「お菓子作りが好き」という気持ちを育ててくれます。

どうか焦らず、ご自身のペースで続けてみてください。

きっと、焼き上がる香りが、少しずつ特別なものになっていくと思います。


一一一一一一一一一一一

はじめての方へ
■まず最初に、ハーブスイーツや、当講座についてはこちらへどうぞ▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/


私の30年のパティシエとしての経験の中で大切にしてきたこと、感じてきたことについて書き綴っています▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/185578/


日本ハーブスイーツ協会

やさしく学ぶハーブスイーツの小さなお便りを、
無料で、7通にわたってお届けしています。

https://m1-v3.mgzn.jp/sys/doubleOptReg.php?cid=G6032222


記事一覧を見る