お菓子教室目線で見た『カモミールと林檎のカトルカール』

2026年10月25日 06:23
日本ハーブスイーツ協会のカモミールと林檎のカトルカール

生徒さんを迎える前の静かな台所。
床をキレイに掃除して、今日使うドライハーブの瓶を机に並べたら、トントンと小気味よい足音が階段から聞こえてきます。
ドアが開いた瞬間の、少し緊張したような、でもワクワクしたような生徒さんの笑顔。
そんな愛おしい時間の中で、今日はカモミールと林檎のカトルカールを焼き上げました。

お菓子教室、と名乗ってはいるものの、ここは私の暮らしの延長線上にある小さな場所です。
「お菓子作りなんて、何年ぶりかしら」
「ハーブを焼き菓子に使うなんて初めてで、ドキドキします」
最初はそんなふうに、少し不安そうに話していた生徒さんも、お茶を一杯飲むころには、すっかり台所の空気に馴染んでくださいます。

立派な道具が揃っていなくても、手際がそんなに良くなくても、全然大丈夫。
計量を間違えたって、それもまたその日の味になるだけですから。
誰かと一緒に同じテーブルを囲んで、ただ「いい香りですね」って笑い合える。
私が何より大切にしたいのは、そんなふうにほっと息をつける、穏やかな時間の温度だったりします。

オーブンに入れてしばらくすると、甘くてどこか青りんごのような、やさしい香りが部屋いっぱいに広がり始めました。
ミルで細かくしたカモミールが生地の中でじんわり温まって、トッピングした林檎のコンポートと溶け合っていく時間です。
「わあ、いい匂い!」
焼き上がりを一緒に覗き込む瞬間、生徒さんの目がパッと輝くのを見るのが、私はたまらなく好きなんです。

上手に焼くことよりも、目の前のお菓子が愛おしいなと感じること。
お家に持ち帰って、お気に入りのティーカップを並べて、家族や自分のために切り分ける景色を想像すること。
そんなふうに、新しい“好き”が暮らしの中に少しずつ馴染んでいくのって、とても素敵なことですよね。

最初から完璧を目指さなくていいんです。
まずは、ハーブの香りを五感で楽しむだけでも十分。
不揃いな林檎の並びも、自分で作ったからこその愛嬌ですから。
「なんだか、久しぶりに自分のための時間を過ごせました」
そう言って、焼き立てのお菓子を大切そうに袋へ入れて帰っていく後ろ姿を見送りながら、今日も心地よい余韻に浸っています。

あなたの普段の日常に、穏やかなハーブの香りを。
日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』にて、その入口を静かにご用意しています。

このハーブスイーツの『仕事としてのハーブスイーツ』についての過去記事はこちら。

https://www.herbsweets-japan.com/blog/180747/

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■まず最初に、全体像を静かに読み進めたい方はこちらをどうぞ▼

[https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/]

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