お菓子教室目線で見た『レモンタイムとぶどうのカトルカール』

2026年10月25日 08:25
日本ハーブスイーツ協会のレモンタイムとぶどうのカトルカール

摘みたてのフレッシュレモンタイムの葉を刻んで練り込み、トッピングにぶどうを並べてから『レモンタイムとぶどうのカトルカール』を焼き上げました。

オーブンを開けた瞬間に広がる、甘く香ばしい香りと爽やかなレモンのような風味。
焼き上がりを一緒に覗き込む瞬間、生徒さんの顔がぱっと明るくなるのを見るのが、私は何よりも大好きです。

生徒さんが来る前の静かな台所で、ケトルにお湯を補充しておく時間。
そして、その日に使うドライハーブの瓶を机に並べる時間。
私の主宰する小さな教室は、そんな静かな準備のひとときから始まります。

「お菓子教室なんて初めてなんです」

そう言って、少し緊張した面持ちで玄関をくぐられる方も少なくありません。
でも、エプロンを結んで、ハーブの香りを一緒に囲むうちに、いつの間にか張り詰めていた肩の力が抜けていくのがわかります。
大人数できらきらした技術を学ぶ場所ではなく、ここは暮らしの延長線上にある、プライベートな空間。
慌ただしい毎日の中で、ほんの少しほっとして、自分のための時間を過ごしていただけたら。
ただそれだけで十分だと思っています。

カトルカールは、フランス語で「4分の4」という意味。
バター、砂糖、卵、小麦粉を同じ分量で混ぜて焼く、とてもシンプルで素朴なお菓子です。
今回はそこに、お庭から摘んできたような新鮮なレモンタイムを刻んで混ぜ込み、みずみずしいぶどうを添えて焼き上げました。

「こんなに気軽に作っていいんですね」
「ハーブが入るだけで、いつものお菓子が特別なものに感じられます」

生徒さんがノートを取りながら、そんな風に呟いてくれる瞬間が愛おしいです。
最初から上手に綺麗に作れなくても、まったく問題ありません。
形が少し歪んでしまっても、それもまた手作りの愛嬌。
「うまく作ること」よりも、目の前のお菓子が焼き上がるのを待ち遠しく思い、誰かと穏やかな時間を分かち合うこと。
その温度こそが、おうちでのお菓子作りの一番の調味料だと思うのです。

帰り際に、ハーブの香りがふわっと残る玄関で、生徒さんの後ろ姿を見送ります。
「家でも焼けるかな」と少し不安そうに、でも嬉しそうに抱えて帰られたカトルカール。
今頃、お気に入りのお茶を淹れて、ご家族やご自身のために切り分けているでしょうか。
お菓子を包んだ袋を開けたとき、教室での楽しかった時間の余韻が、お家のリビングにも優しく広がってくれたら嬉しいです。

特別な日のためではなく、日々の暮らしに寄り添うお菓子。
まずは香りを楽しむだけでも、新しい“好き”を見つける小さなきっかけになるのかもしれません。

あなたの普段の日常に、穏やかなハーブの香りを。
日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』にて、その入口を静かにご用意しています。

このハーブスイーツの『仕事としてのハーブスイーツ』についての過去記事はこちら。

https://www.herbsweets-japan.com/blog/180748/

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■まず最初に、全体像を静かに読み進めたい方はこちらをどうぞ▼

[https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/]

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