お菓子教室目線で見た『エルダーフラワーとイチゴのマフィン』

2026年10月11日 06:57
日本ハーブスイーツ協会のエルダーフラワーとイチゴのマフィン

エプロンの紐をキュッと結び、ケトルにお湯を補充しておく時間。
生徒さんを迎える前の静かな台所には、いつも心地よい緊張感と、それ以上のワクワクした空気が満ちています。
机の上にいくつかのドライハーブの瓶を並べ終えたところで、インターホンが優しく鳴りました。

今日お迎えしたのは、「お菓子教室なんて初めてなんです」と、少し緊張した面持ちでドアを開けてくださった生徒さん。
今回は、ミルしたドライエルダーフラワーを生地に練り込み、真っ赤なイチゴをそっと並べてから、『エルダーフラワーとイチゴのマフィン』を焼き上げました。

私たちの教室は、大人数で技術を競い合うような場所ではありません。
暮らしの延長線上にある、小さなおうちのプライベートレッスン。
だからこそ、計量の仕方に戸惑っても、手が少し止まってしまっても、全然大丈夫なんです。
「上手に作ること」よりも、お互いの手の温もりを感じながら、同じ台所時間を一緒に囲むこと。
私自身、教えるというよりは、ハーブの心地よい香りを生徒さんと一緒に味わっているような、そんな感覚でいつもテーブルを挟んでいます。

マフィンがオーブンに入ると、静かだったお部屋の空気がじわじわと甘く変化し始めます。
焼き上がりを一緒に覗き込む瞬間は、何回迎えても胸が躍るものですね。
扉を開けた瞬間、エルダーフラワーのマスカットに似た爽やかな甘さと、火の通ったイチゴの甘酸っぱい香りが、湯気と一緒にふわっと広がりました。
「わあ、いい香り……!」
そう言ってハーブの香りを一緒に感じる時間の中で、生徒さんの肩の力がトントンと抜けていくのが分かります。

ノートを一生懸命取りながら、「家でも焼けるかな」と少し不安そうに話していた声も、焼き上がる頃には「これなら、私にもできるかもしれない」という柔らかな笑顔に変わっていました。
最初から完璧にできなくていいですし、まずはこの香りに癒されるだけでも十分。
そんな風に、新しい”好き”を暮らしの中で見つけてもらえたら、私はそれだけでとっても嬉しいのです。

「久しぶりに、自分のための時間でした」
そう言って、焼き上がったお菓子を一緒に袋へ入れ、少しほっとして帰っていく生徒さんの後ろ姿。
見送ったあとの玄関には、どこかあたたかいハーブの香りがふわりと残っていました。
洗い物をしながら、今日の穏やかな時間をしみじみと思い返しています。

お菓子作りを通して、誰かと穏やかな時間を分かち合う。
慌ただしい毎日の中で、そんな時間がひとときあってもいいのかもしれません。

あなたの普段の日常に、穏やかなハーブの香りを。
日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』にて、その入口を静かにご用意しています。

このハーブスイーツの『仕事としてのハーブスイーツ』についての過去記事はこちら。

https://www.herbsweets-japan.com/blog/180640/

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■まず最初に、全体像を静かに読み進めたい方はこちらをどうぞ▼

[https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/]

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