お菓子教室目線で見た『エルダーフラワーのチョコチャンククッキー』

2026年10月10日 01:50
日本ハーブスイーツ協会のエルダーフラワーのチョコチャンククッキー

エプロンの紐をきゅっと結んで、
ドライハーブのガラス瓶をテーブルに並べる時。
いつも、
ちいさな台所がすうっと静かになるような気がします。
「お菓子教室なんて、
本当に初めてで」
と、
少し緊張した面持ちでドアを開けてくださった生徒さん。
そのこわばった肩が、
お湯の沸くやわらかな湯気とともに、
ゆっくりと解けていくのを見るのがとても好きです。

今日は、
ミルで細かく挽いたエルダーフラワーと、
大きめに刻んだホワイトチョコレートを生地に混ぜ込んで、
『エルダーフラワーのチョコチャンククッキー』を焼き上げました。

ここは、
たくさんの生徒さんで賑わうような華やかな場所ではありません。
一人か二人、
お友達の家に遊びに行くような気持ちで集まる、
ほんとうに小さなプライベートレッスンです。
お菓子を「上手に、
きれいに作ること」よりも、
ハーブの香りを一緒にふうっと吸い込んで、
「あ、
いい香り」
とお互いに笑い合える時間を、
何よりも大切にしたいなと思っています。
慌ただしい毎日のなかで、
ほんのひととき、
自分のためだけに流れる時間。
教える、
というよりは、
心地よいテーブルを一緒に囲ませてもらっている感覚に、
私自身のほうが癒やされているのかもしれません。

オーブンに入れてしばらくすると、
甘いバターの香りのうしろから、
マスカットに似たエルダーフラワーの甘酸っぱく素朴な香りが、
ふんわりと台所に満ちていきます。
「うわあ、
幸せな匂いですね」
そう言って、
ガラスの窓を一緒に覗き込む瞬間の、
生徒さんの嬉しそうな横顔。
そのとき、
台所にあるのは、
ただただ穏やかな温度だけです。

最初から完璧にできなくても、
ちっとも構わないんですよね。
まずは、
ハーブの入った瓶を開けた瞬間の香りを「心地いいな」と感じる、
それだけで十分なんです。
お家へ持ち帰ったクッキーを、
お気に入りの温かい紅茶と一緒にゆっくり味わう。
そんなふうに、
日々の暮らしの中に、
新しく見つけた“好き”が、
少しずつ馴染んでいってくれたらいいなと思います。

焼き上がったクッキーを一つひとつ、
一緒に袋へ詰めていると、
どこか名残惜しいような、
でも満たされたような空気が流れます。
「久しぶりに、
自分のための時間でした」
そう言って帰っていかれた後ろ姿を見送りながら、
今も玄関に残る、
かすかなハーブの香りに目を細めています。
こんな時間が、
たまには暮らしの中にあっても、
いいのかもしれませんね。

あなたの普段の日常に、
穏やかなハーブの香りを。
日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』にて、
その入口を静かにご用意しています。

このハーブスイーツの『仕事としてのハーブスイーツ』についての過去記事はこちら。

https://www.herbsweets-japan.com/blog/180635/

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■まず最初に、全体像を静かに読み進めたい方はこちらをどうぞ▼

[https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/]

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