「ハーブスイーツを作ってみたいけれど、なんだか少し難しそう」
そんなふうに感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ハーブというと、専門的な知識が必要だったり、特別な材料をそろえたりしなければならないように思うことがあります。
けれど、家庭で楽しむハーブスイーツは、もっと気軽なもので大丈夫です。
いつものクッキーに少しだけハーブを加えてみる。
好きなマフィンに爽やかな香りを添えてみる。
庭や鉢植えで育てているハーブを、少しだけお菓子に使ってみる。
そんな小さなところから始めることができます。
今回は、ハーブスイーツを家庭で気軽に楽しむためのコツをご紹介します。
〜まずは、いつものお菓子から始めてみる〜
初めてハーブスイーツを作るとき、無理に新しいお菓子へ挑戦する必要はありません。
普段から作っているクッキー。
家族が好きなマフィン。
時々焼くスコーン。
そうした慣れたお菓子へ、食用のハーブを少し加えてみます。
作り慣れているレシピなら、生地の状態や焼き上がりも分かっています。
そこへハーブだけを加えることで、
「香りがどんなふうに変わったかな」
と違いを楽しみやすくなります。
ハーブスイーツを特別なお菓子と考えず、
「いつものお菓子に、少し香りを足してみる」
くらいの気持ちから始めてみるとよいでしょう。
〜最初からたくさんのハーブをそろえなくても大丈夫〜
ハーブにはたくさんの種類があります。
カモミール。
ローズマリー。
ミント。
レモンバーム。
レモンタイム。
ローズ。
エルダーフラワー。
種類を見ていると、いろいろ試してみたくなります。
けれど、最初から何種類もそろえる必要はありません。
まずは一種類。
香りを嗅いで、
「これ、好きだな」
と思えるものを選んでみます。
ひとつのハーブを何度か使ってみるだけでも、
クッキーではこんな香り。
スコーンではこんな感じ。
果物と合わせると少し印象が変わる。
と、いろいろな発見があります。
一種類をゆっくり楽しむことも、家庭でのハーブスイーツのよさです。
〜手に入りやすいハーブから始める〜
気軽に続けるためには、材料の手に入りやすさも大切です。
専門店まで毎回買いに行かなければならないものよりも、身近なお店や普段利用している場所で購入できるハーブのほうが続けやすくなります。
食品用のドライカモミール。
食用のローズマリー。
フレッシュミント。
こうした比較的身近なものから試してみるのもよいでしょう。
大切なのは、必ず食用として扱われているハーブを選ぶことです。
園芸用や観賞用として販売されているものが、すべて食品として使えるわけではありません。
家庭で気軽に楽しむからこそ、基本の安全確認はきちんとしておきたいところです。
〜ドライハーブなら、季節を問わず楽しみやすい〜
家庭でハーブスイーツを楽しむとき、便利なのがドライハーブです。
保存しやすく、必要な量だけ使うことができます。
季節によってフレッシュハーブが手に入りにくいときでも、ドライなら気軽に使えることがあります。
瓶や袋を開けて、香りを確かめる。
必要に応じて少し細かくする。
そして、生地へさらさらと混ぜる。
それだけでも、いつもの焼き菓子に新しい香りが加わります。
毎日の暮らしの中へ取り入れやすいという意味でも、ドライハーブは心強い存在です。
〜フレッシュハーブは、育てる楽しみも一緒に〜
もし庭やベランダに少し余裕があるなら、食用のハーブを育ててみるのも楽しいものです。
ローズマリー。
ミント。
レモンバーム。
タイム。
季節や環境によって育てやすさは異なりますが、自分で育てたハーブをお菓子に使う時間には、また違った楽しさがあります。
葉を少し摘む。
さっと洗う。
水気を拭く。
包丁でとんとんと刻む。
そのたびに、ふわっと香りが広がります。
「今日はこれで何を焼こうかな」
そんなところから、お菓子作りが始まります。
お菓子を作ることだけではなく、育てる時間まで含めて楽しめるのも、フレッシュハーブならではです。
〜ハーブは少量から使う〜
家庭で気軽に始めるためにも、ハーブは少量から使ってみましょう。
たくさん入れたほうが「ハーブスイーツらしくなる」と思うかもしれません。
けれど、ハーブは少しでも香りが分かるものがあります。
とくに香りの強い種類は、入れすぎると苦味や青さが目立ってしまうこともあります。
最初は控えめに。
焼いてみる。
食べてみる。
そして、
「もう少し香ってもいいかな」
と思ったら、次に少し増やします。
家庭のお菓子作りなら、こうした小さな調整そのものを楽しめばよいのです。
〜好きな果物やチョコレートと合わせてみる〜
ハーブだけでお菓子の味を作ろうとすると、少し難しく感じることがあります。
そんなときは、普段から好きな素材と組み合わせてみましょう。
たとえば、
カモミールとりんご。
ローズマリーとレモン。
ミントとチョコレート。
ローズといちご。
レモンバームと柑橘。
知っている味の中にハーブを加えると、完成したお菓子も想像しやすくなります。
「いつものりんごのお菓子に、カモミールを少し」
そんな発想なら、ぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。
〜家にある道具で十分楽しめます〜
ハーブスイーツを始めるためだけに、たくさんの新しい道具をそろえる必要もありません。
普段のお菓子作りで使っている、
ボウル。
泡立て器。
ゴムベラ。
包丁。
まな板。
オーブン。
まずは、いつもの道具で十分です。
ドライハーブを細かくしたい場合も、指先ですりつぶしたり、家にあるすり鉢を使ったりできる場合があります。
道具から始めるのではなく、
「今あるもので、何ができるかな」
と考えてみる。
そのくらいの軽さが、家庭で楽しむにはちょうどよいと思います。
〜小さなお菓子なら試しやすい〜
初めて作るなら、一度にたくさん焼かなくても大丈夫です。
小さなクッキー。
少量のスコーン。
数個のマフィン。
まずは気軽に試せる量から。
もし香りが少し弱くても、
「次はもう少し増やしてみよう」
で終わります。
反対に少し強かったら、
「次は控えめにしよう」
と分かります。
家庭のお菓子作りには、こうした自由があります。
一度で完成させようとせず、何度か作りながら好きな加減を見つけていけばよいのです。
〜お茶の時間まで含めて楽しむ〜
ハーブスイーツは、作って終わりではありません。
焼き上がったお菓子をお皿へ置く。
お茶を淹れる。
まだ少し温かいスコーンを割ると、ふわっとハーブの香りが広がる。
その時間まで含めて楽しんでみます。
家族と一緒に食べるのもよいでしょう。
ひとりで静かに味わうのもよいでしょう。
「この香り、好きだな」
「次は違うハーブでも作ってみようかな」
そんな小さな会話や思いつきが、次のお菓子作りにつながっていきます。
〜完璧に作ることより、楽しめることを大切に〜
家庭で楽しむハーブスイーツに、完璧さは必要ありません。
香りが少し弱かった日。
思ったよりローズマリーがしっかり香った日。
果物との組み合わせが思いのほか気に入った日。
どれも、次につながる経験です。
お店のお菓子を作るわけではなく、自分や家族のために焼くお菓子なら、
「おいしかった」
「楽しかった」
それだけでも十分です。
ハーブの香りを知りながら、自分の好きな味を少しずつ見つけていく。
そんな時間そのものを楽しんでみてください。
〜ハーブスイーツは、特別な日だけのものではありません〜
ハーブスイーツという名前を聞くと、少し特別なお菓子のように感じるかもしれません。
けれど、楽しみ方はもっと日常的でよいと思います。
午後のお茶に、小さなカモミールのクッキー。
休日の朝に、ローズマリーのスコーン。
庭のミントが元気に育った日に、ミントを加えたマフィン。
そんなふうに、暮らしの中のちょっとしたきっかけから作ってみる。
特別な準備をしなくても、ハーブの香りがひとつ加わるだけで、いつものお菓子作りの時間が少し違って感じられます。
まずは、好きなハーブをひとつ。
いつものお菓子をひとつ。
そして、
「今日は少し入れてみようかな」
くらいの気持ちから。
ハーブスイーツは、そんな小さな一歩から、家庭の中でゆっくり楽しんでいけるものです。
日本ハーブスイーツ協会
白水
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