ハーブをお菓子に使ってみようと思ったとき、
「フレッシュハーブとドライハーブ、どちらを使えばいいの?」
と迷うことがあります。
庭や鉢で摘んだばかりのフレッシュハーブ。
乾燥させて保存できるドライハーブ。
同じ名前のハーブでも、香り方や使ったときの印象は少し違います。
今回は、フレッシュハーブとドライハーブの違いを、お菓子作りの目線からやさしく考えてみます。
〜一番大きな違いは、水分を含んでいるかどうかです〜
フレッシュハーブは、その名の通り、生の状態のハーブです。
葉や茎には水分が含まれていて、触れるとみずみずしさがあります。
一方、ドライハーブは乾燥させて水分を減らしたものです。
そのため、同じ重さで比べると、ドライハーブのほうが植物の成分が凝縮された状態になります。
ただし、香りについては単純に「ドライのほうが必ず強い」とは限りません。
乾燥することで際立つ香りもあれば、フレッシュな状態だからこそ感じられる爽やかさもあります。
ここが、ハーブのおもしろいところです。
〜フレッシュハーブには、みずみずしい香りがあります〜
フレッシュハーブの魅力は、摘みたてならではの香りです。
ミントの清涼感。
レモンバームの明るい香り。
ローズマリーの青々とした爽やかさ。
葉に触れたり、包丁で刻んだりした瞬間に、ふわっと香りが広がります。
その瑞々しい印象は、フレッシュハーブならではのものです。
果物を使ったお菓子や、軽やかな焼き菓子、冷たいデザートなどにも合わせやすく、季節感を取り入れたいときにも楽しい素材です。
〜ドライハーブは、少量でも存在感が出やすいことがあります〜
ドライハーブは、水分が抜けているぶん、少ない量でも香りや風味を感じやすいことがあります。
たとえば、カモミールやローズなどは、乾燥した状態でも特徴的な香りを楽しめます。
細かくして生地へ混ぜたり、牛乳や生クリームなどに香りを移したり。
さまざまな使い方ができます。
ただし、量が多すぎると苦味や渋み、乾燥した葉や花の食感が気になることもあります。
最初は少量から使って、香りを確かめながら調整すると扱いやすくなります。
〜フレッシュハーブは、水分も一緒に生地へ入ります〜
お菓子作りでは、材料に含まれる水分も仕上がりに関係します。
フレッシュハーブをたくさん使うと、ハーブに含まれている水分も生地へ加わります。
少量であれば大きな問題にならないことも多いですが、使う量が増えるほど、生地の状態に影響する可能性があります。
また、洗ったあとの水気が残っていると、意図せず余分な水分を加えてしまうこともあります。
フレッシュハーブを使うときは、やさしく洗い、しっかり水気を取ってから使うと安心です。
〜ドライハーブは、保存しやすいのも大きな魅力です〜
フレッシュハーブは鮮度があります。
そのぶん、使える期間は限られます。
庭で育てている場合も、季節によって収穫できる量が変わります。
ドライハーブは、適切に保存すれば必要なときに取り出して使いやすいのが魅力です。
「今日はカモミールの焼き菓子を作ろう」
と思ったときに、すぐ使うことができます。
季節を問わずハーブスイーツを楽しみたい方にとって、ドライハーブはとても使いやすい存在です。
〜同じハーブでも、仕上がりの印象は変わります〜
たとえばローズマリー。
フレッシュなローズマリーを刻んで焼き菓子に使うと、青々とした爽やかな印象を感じることがあります。
ドライローズマリーなら、少し落ち着いた香りとして感じられることがあります。
ミントも同じです。
摘みたてのミントには軽やかな清涼感がありますが、乾燥させると香りの印象は少し変わります。
同じ植物だから、まったく同じ味になる。
というわけではありません。
フレッシュとドライを使い分けるだけでも、ひとつのハーブから違う表情のお菓子を作ることができます。
どちらを使えばいいの?
これは、作りたいお菓子によって考えると分かりやすくなります。
摘みたての爽やかさや季節感を楽しみたい。
そんなときは、フレッシュハーブ。
保存しやすく、いつでも気軽に使いたい。
そんなときは、ドライハーブ。
という考え方もできます。
ただし、必ずそうしなければならないわけではありません。
焼き菓子にフレッシュハーブを使ってもいいですし、冷たいデザートにドライハーブの香りを移して使うこともできます。
大切なのは、
「このハーブを、このお菓子ではどんなふうに香らせたいか」
と考えることです。
〜比べてみると、ハーブのことがもっと分かります〜
もし同じハーブのフレッシュとドライが手に入ったら、ぜひ一度比べてみてください。
まず、そのまま香ってみる。
指先で少し触れてみる。
そして、お菓子に使ってみる。
焼く前の香り。
焼いている途中の香り。
食べたときの香り。
比べてみると、
「こんなに違うんだ」
と感じることがあります。
その経験が、次にどちらを使うかを考えるときの、自分なりの基準になります。
フレッシュハーブにも、ドライハーブにも、それぞれの良さがあります。
摘みたての生命感を楽しめるフレッシュハーブ。
保存しやすく、安定してお菓子作りへ取り入れやすいドライハーブ。
どちらか一方だけが正解なのではありません。
季節や作りたいお菓子、その日の気分に合わせて選ぶ。
そんなふうに使い分けていくと、ハーブスイーツの楽しみ方はさらに広がっていくと思います。
日本ハーブスイーツ協会
白水
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