「私、お菓子作りに向いていますか?」
長らくお菓子を作り続けてきて、本当によくいただいた質問です。
初めてのお菓子教室。
初めて焼いたクッキー。
思うように膨らまなかったマフィン。
そんな経験をすると、
「やっぱり私には向いていないのかな。」
と思ってしまうことがあります。
でも、そのたびに私は、ほとんど同じことをお伝えしてきました。
〜結論から言えば、「向いていない人」はほとんどいません〜
もちろん、得意・不得意はあります。
細かな作業が好きな方もいれば、大胆に作ることが好きな方もいます。
でも、お菓子作りは競技ではありません。
「人より上手であること」が目的ではないからです。
家庭で楽しむお菓子作りなら、まず大切なのは「また作りたい」と思えることです。
〜向いている人には、一つだけ共通点があります〜
様々な方を見てきて感じる共通点があります。
それは、とてもシンプルです。
失敗しても、もう一度作ってみようと思える人。
これだけです。
一回目でうまくいく人は、実はそれほど多くありません。
焼きすぎたり。
甘さが思ったより控えめだったり。
生地が少し固くなったり。
そうした経験を、「次はこうしてみよう」と思える方は、自然と上達していきます。
〜器用さよりも、大切なことがあります〜
「私は不器用だから。」
そうおっしゃる方もいらっしゃいます。
でも、お菓子作りを長く楽しんでいる方を見ていると、器用さよりも大切なものがあります。
それは、楽しむ気持ちです。
焼き上がる香りを楽しむ。
家族と一緒に味わう。
季節に合わせて作る。
そうした時間が好きな方は、お菓子作りそのものが暮らしの楽しみになります。
〜私自身も、失敗をたくさんしてきました〜
ベテランパティシエというと、失敗しない人のように思われることがあります。
でも、そんなことはありません。
焦がしたこともあります。
思うように仕上がらなかったこともあります。
新しいレシピで悩んだこともあります。
その積み重ねがあったから、今があります。
だから、最初から完璧を目指さなくても大丈夫です。
〜ハーブスイーツも、最初の一歩は同じでした〜
ハーブをお菓子に取り入れ始めた頃も、最初から思い通りだったわけではありません。
どのくらい香らせると心地よいのか。
焼くとどんな表情になるのか。
一つひとつ試しながら、今の形になってきました。
新しいことは、いつも小さな挑戦から始まります。
〜向いているかより、「やってみたいか」〜
もし、お菓子作りに興味があるなら、
「向いているかな。」
よりも、
「やってみたいな。」
という気持ちを大切にしてみてください。
その気持ちは、技術では育てられません。
でも、一度台所へ立ってみることで、大きく育っていくことがあります。
お菓子を作り続けてきて思うのは、お菓子作りは「才能」よりも「楽しさ」が続けてくれる趣味だということです。
だから、もし少しでも興味があるなら、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください。
その一歩が、思っている以上に豊かな時間へつながるかもしれません。
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