食感を楽しむ『柿とキンモクセイのカトルカール』

2026年03月28日 05:14
日本ハーブスイーツ協会の、柿とキンモクセイのカトルカール

『柿とキンモクセイのカトルカール』

黄金色に色づいた柿の果肉を贅沢に並べ、生地の中には細かくミルしたドライキンモクセイをふんだんに練り込んだ、宝石のようなハーブスイーツのご紹介です。
カトルカールとは、フランス語で「4分の4」を意味する、バター、砂糖、卵、小麦粉を同量ずつ使って焼き上げる、伝統的で素朴なパウンドケーキのことです。
そんな親しみやすいケーキに、エディブルフラワー(食用花)としても愛されるキンモクセイを合わせることで、いつものティータイムがふわりと幻想的な香りに包まれます。

まず目を引くのは、表面に美しく整列した柿のスライスです。
焼き上げることで柿の甘みがぎゅっと凝縮され、オーブンの中で熱を通された果肉は、驚くほどとろりと柔らかな食感に変化します。
生の柿のシャキシャキとした瑞々しさも素敵ですが、焼き菓子に閉じ込められた柿は、まるでジャムやコンフィチュールのような濃厚なコクを引き出し、生地のバターの風味と最高の相性を見せてくれます。
そして、このスイーツの真の主役は、生地に練り込まれたキンモクセイの香りの粒子です。
キンモクセイをミルで細かく砕くことで、一口運ぶごとに、鼻を抜ける甘く高貴な香りがお口いっぱいに広がります。

ハーブスイーツと聞くと、少し個性的な味を想像される初心者の方もいらっしゃるかもしれませんが、キンモクセイの香りはどこか懐かしく、お砂糖の甘みやバターの芳醇な香りと溶け合うことで、驚くほど優しく上品な味わいに仕上がります。
しっとりと密度のある生地を噛みしめると、柿のジューシーな甘みのあとに、キンモクセイの華やかな余韻がゆっくりと追いかけてきます。
それはまるで、穏やかな午後の光の中で、静かに深呼吸をしているような心地よさです。

お気に入りの温かい紅茶を淹れて、このケーキを添えてみてください。
紅茶の蒸気と共にキンモクセイの香りがさらに開き、多幸感に満ちたひとときを演出してくれるはずです。
自然が育んだ柿の恵みと、キンモクセイという小さな花が持つ力。
その二つが重なり合うことで生まれる「香りを食べる」という体験は、心までをも柔らかく解きほぐしてくれるでしょう。

見た目の鮮やかさと、食べた瞬間に広がる驚き、そして長く続く幸せな余韻。
ハーブスイーツの世界への第一歩に、この優しくも奥深い味わいをぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。

詳しいレシピなどは、日本ハーブスイーツ協会の『ハーブスイーツマイスター講座』のホームページにてご紹介しています。

このハーブスイーツの『味わい、余韻、物語。』についての過去記事はこちら。
https://www.herbsweets-japan.com/blog/171305/




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■まず最初に、全体像を静かに辿りたい方はこちら▼
https://www.herbsweets-japan.com/blog/173534/

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