◎レモングラスとは?
〜香り・歴史・お菓子との相性〜
ふとした瞬間に、どこからか漂ってくる爽やかなレモンのような香り。その香りの主が、実は「レモングラス」というシュッとした細長い葉を持つ草だと知ったとき、なんだか不思議なギャップを感じるかもしれません。
今回は、南国の風を感じさせるような清々しさが魅力のハーブ、「レモングラス」の世界をご案内します。ハーブのある暮らしや、お菓子作りに興味を持ち始めたあなたに、その柔らかな魅力が届きますように。
〜レモングラスって、どんなハーブ?〜
レモングラスは、その名の通り「レモンに似た香りがする草(グラス)」です。見た目はススキのようなシュッとした姿をしていて、背が高く成長するのが特徴。主にタイやインド、ベトナムといった東南アジアなどの暖かい地域で、古くから大切に育てられてきました。
ハーブティーとしてお湯を注ぐと、透き通った黄金色の中に、レモンのフレッシュさと、どこか土の温もりを感じさせるような「草」本来の優しい香りが広がります。
〜暮らしに寄り添ってきた歴史〜
レモングラスの歴史は古く、インドでは数千年前から人々の生活に欠かせない植物として親しまれてきました。伝統的な暮らしの中では、香りで心身を整えたり、料理に彩りを添えたりするために使われてきたそうです。
タイ料理の代表格である「トムヤムクン」に欠かせないスパイス、といえばピンとくる方も多いかもしれません。暮らしの中に自然と溶け込み、人々を元気にしてきたパワフルで優しい、太陽のようなハーブなのです。
〜鼻をくすぐる、香りの魔法〜
レモングラスの最大の魅力は、なんといってもその「鮮やかな香り」にあります。
レモンそのものの香りと似ていますが、果実のような酸味は少なく、もっと穏やかで奥行きのある香り。専門的には、レモンの皮にも含まれる「シトラール」という成分が含まれているためですが、実際に嗅いでみると、まるで雨上がりの草原に立っているような、清々しく開放的な気持ちにさせてくれます。
心が少し重たいときや、気分を切り替えたいとき。レモングラスの香りは、そっと背中を押してくれるような軽やかさを持っています。
〜お菓子との素敵な相性〜
さて、ハーブスイーツに興味がある方にとって、レモングラスは実はとっても「頼りになるパートナー」です。
レモン果汁や皮を使うのとは一味違う、上品でハーブらしい香りの層をお菓子にプラスしてくれます。特に、粉の風味を楽しむ焼き菓子との相性は抜群です。
クッキーやサブレ:細かくミルしたドライレモングラスを生地に混ぜ込むと、噛むたびに爽やかな香りが弾けます。家庭用のミルでは茎が残りますので、インターネットで粉状のものを購入して使います。
また、意外かもしれませんが、ココナッツやホワイトチョコレートといった甘みの強い素材ともよく合います。レモングラスの清涼感が、甘さを上品に引き立ててくれるのです。
毎日のティータイムに、一筋の光を
レモングラスは、気取らず、それでいて暮らしに凛とした風を運んできてくれるハーブです。
一日の終わりにハーブティーとして楽しむのはもちろん、週末の午後に焼くクッキーに少しだけ忍ばせてみる。そんな小さなしあわせが、日々を豊かに彩ってくれます。
まずは一杯のお茶から。そして、いつものお菓子にひとさじの香りを添えて。レモングラスが運んでくる、爽やかな風を感じてみませんか?
日本ハーブスイーツ協会
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